若い時は怖いもの知らずだったし、何でも出来ると思ってた。
なんて人もいると思いますが、年とともに実は自分にはできないことがいっぱいある。と理解できるようになります。。
もちろん、若い時に根拠はなくとも自信を持つのは良い面もあるし、悪いことでも何でもありません。
ただ、ある研究で自分で経験したことのないことや、良く知らないこと対しては自信満々でいられることが証明されているそうです。
例えば、美術館でピカソなど高名な画家の絵をみて、
俺でもこのくらい描ける(時間ないから描かないけど)とか。
人の仕事を見て、
こんなの誰でもできるでしょ(笑)(やったことないけど。。)みたいに、
「知識の乏しい人ほど自分を過大評価する」
「経験も能力もない人ほど自信にあふれており、実力のある人ほど自らの能力と行動を疑って思い悩む」
らしいです。
これは「ダニング・クルーガー効果」と言われる心理学理論で、
言い換えれば
「世界には自信に満ちあふれている愚か者がいる一方、賢い者が疑念や不安を抱えて生きている」
という、なんともやりきれない現実です。
実力が伴っていない人間ほど自己を過信し不安を感じることもないって、全くうらやましい限りです。
謙虚さも素直さもない人は、人の意見を聞かない上に自身の行動を省みることをしないため、能力を向上させる機会を自ら失うわけです。
ですが、プライドだけは人並みにあるので、自分の能力のなさを隠すために、わかったふりや上から目線の行動(マウントしたがる)をとることでプライドを保とうとします。
さらに、チャレンジか?現状維持か?の2択を突き付けられると、人の批判をかわすためにもっとも簡単な方法として現状維持を選ぶのです。
若いうちはまだ挽回のチャンスもありますが、そのような行動を続けるうちに、能力を上げる機会のないまま年を重ね、取り返しのつかないことになります。
一方で、素直で謙虚な人は自己の行動を省みることで、「これで良かったのだろうか。」や「違うやり方でやるべきではなかったか。」など多くの疑念を抱えて生きています。
素直で謙虚な人は、たとえ経験や実力がないとしても(若けりゃ当たり前ですが。。)、プライドを保つために自分に実力がないことを隠すことなどありません。
そして、自己の能力を向上させるために、目先の恥を気にせず(恥でも何でもないですが。。)、誰にでも教えを乞うことができるし、チャレンジして、たとえ失敗したとしても這い上がる過程で、良いやり方や到らなかった点などの気づきを得るなど、経験し学ぶことができるのです。
もしも自分自身が自信で満ち溢れた時、それが本当の実力から来る自信であったとしても、今一度「ダニング・クルーガー効果」とともに、謙虚で素直に生きる大切さを思い出してほしいと思います。